フランケンワイン物語


第2話 Wurzburger Stein Harfe のこと


 昨年6月の初め、川魚(アユ)の解禁の頃でした。お友達の様に仲良くしていただいているお客様の中に、すてきな女性の方がいて、彼女は、ある政治家の秘書をしています。時々、大事なお客様の御接待をされます。

 最初は元気の良い Sekt で乾杯を楽しみ、食事に入る時は必ずといってよいほど、フランケンワインの辛口をご注文されます。

 おしゃれで、美人で涼やかな雰囲気を持つ彼女は、サーモンのマリネに Wurzburger Stein Harfe(K) を注文し、「冷え冷えがいいワ」と、ちょっと神経を使いつつ、いよいよ開栓をしてテスト役をつとめます。

「ウァー オイシイ。まるで清流の中で、アユが飛び交っているみた〜い」

 思わず、私は拍手をしました。まさに御人柄をあらわす表現でした。そして、 Franken Wein をこれほど正確に自然にとらえきった方も、めずらしいと思いました。

 私は嬉しくなって、Wurzburger Stein Harfe をすすめる度に、この方のお話をしたくなるのです。
(2002.4.24 記)



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