ヨタハチ特集 トヨタスポーツ800取材記 文/ブラックストーン
我々はイージスで使用されていたトヨタスポーツ800を発見した!
どこまでも晴れた秋の土曜日、ところは埼玉県所沢市の航空公園駅前。
展示されている1969年製造のYS−11にきらめく日差しがまぶしい。
我々取材班は、ここで一台の車を待っていた。
やがて、ロータリーの反対側に進入してくる、メタリックブルーの小型スポーツカーが見えた。その特徴的な水平対向空冷エンジンの響きが耳を打つ。これこそが、我々の待ちわびていたトヨタスポーツ800、すなわちヨタハチである。
やがて、我々の前に停車した車体からフライトジャケットを着た一人の男性が降り立った。この人こそが、このヨタハチのオーナーであり、「ゲートキーパーズ」ゲーム版の原案・監督・脚本とアニメ版のシリーズ構成を担当された山口宏さんである。
ゲートキーパーズではイージス特殊車輌として浮矢瞬がヨタハチを使用しているが、山口さん自身もライトウェイトスポーツの愛好者であり、今日は、レストアの終わった車体を取材・撮影させて貰う事になったのである。
さっそく、撮影場所である航空公園の駐車場に向かう、私はその際にヨタハチに同乗させて頂いた。
さすがに古い車であり、元が徹底的に軽量化されているために、やや車体の剛性が不足してきしむのは仕方が無い、エンジンは極めて快調である。ただし、トランスミッションは再度レストアの必要がありそうだという事だった。低い車体からの視野は独特のものだ。
駐車場に入ると、飛行機の格納庫のクリアな広場で早速撮影を開始した。まずはトップをつけたままの状態である。その流れるようなデザインはいまだに斬新で美しい。さすが、航空機設計者がデザインした車だけの事はある。
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